【閉業】「コワーキングでもカフェでもない空間を実現したい」山本ゆうこさんインタビュー
Work Innが入っていたゲストハウス ドロップイン大阪が閉業したため、コワーキングも閉業となりました。
大阪にゆかりのある人や、大阪で頑張る人たちを紹介する「ぼちぼちインタビュー」、今回は大阪・梅田でノマドカフェ「Work Inn」を運営しておられる、山本ゆうこさん。ノマドという働き方を知ったことがきっかけで生まれた「カフェで仕事する雰囲気を日本でも作りたい」という願いを、2019年11月に実現されました。
ノマドカフェ運営だけでなく、SNSやブログ、Youtubeを通じた情報発信などオンライン・オフラインを問わずご自身の目標にむかって、毎日コツコツと着実に努力しておられる姿に励まされています。
インタビュアー / 益田翼
山本ゆうこプロフィール
岡山県出身、大阪在住。1985年8月25日生まれ。2014年に場所を問わず仕事ができるノマドという働き方を知ったことがキッカケでWeb制作の仕事をスタート。
ノマド天国と呼ばれるタイのチェンマイにハマり、ノマドカフェを日本にもopenしたいと思い2019年11月に大阪梅田にノマドカフェWork innをオープン。
山本ゆうこ 公式サイト:https://nomad-go.jp
Twitter:https://twitter.com/ymmt825yk
カフェでも快適に仕事が出来る空間をつくるために始めたWork inn
− はじめに、ノマドカフェ「Work Inn」を始めたきっかけを教えてください
5年前ぐらいに私がノマドという働き方を知ったのが、Work Innを始めたきっかけです。世界中を旅をしながらアフィリエイトで生計を立てている方を知った影響で 「私もそんな働き方をしてみたいな」と思ったのがキッカケです。
それまで海外もほとんど行ったことがなかったので行ってみたいと思い、会社勤めをしながら副業としてアフィリエイトに取り組んでました。
先ほどのノマドを知ったきっかけになった人が、タイのチェンマイに住んだことがあったみたいで。「チェンマイはすごくいい街だよ」と聞いてたので、1年後になんとか生計を立てられるようになって会社を辞めて、実際にチェンマイに行ってみたら本当にすごく素敵な街でした。
もともと仕事が好きなので、ずっと仕事をしてしまうんですけど、チェンマイにはカフェも多くて、電源とかWi-fiとかもあって雰囲気もよくって。ただ日本に帰ってみると、「カフェで仕事する雰囲気ってあんまりないな」と思ったので日本にも作りたいな、って思ったのが、ノマドカフェを始めたきっかけです。
− なるほど!タイのチェンマイはノマドが世界中からあつまる場所だとYoutubeで見たので、ぜひ行ってみたいです!
− ノマドカフェを始めたり運営をしたりする上で、難しかったことはありましたか?
ノマドカフェをやりたいと思ったとき、物件を借りて全部自分でやろうって思っていました。
東京に出張に行く機会が多かったんですが、東京にはカフェがすごく混んでることが多くて、東京にノマド専門のカフェを作りたかったんですよね。なので、東京にまずは家を借りて、カフェの物件探しをしようと思っていて。
東京で物件を借りるために家を契約した二週間後ぐらいに、Drop Inn(ゲストハウス)のオーナーさんから「良かったらゲストハウスのラウンジをノマドカフェにしませんか?」とお話をもらって、すごく雰囲気がいいラウンジでここはノマドカフェにぴったりだなと思ってご縁が繋がってゲストハウスのラウンジでオープンすることになったんですよね。
最初から一人でやってたら、準備や費用面も含めてほんとに大変だと思うので、この場所でスタートできたのはすごくよかったなと思いました。ゲストハウスのラウンジをノマドカフェにするのは初めてだったから、何からやろうかなと思ったんですけど、自分で一人で作ろうと思ってた時の企画があったのでそこまで大変ではなかったです。
スタートまでは結構スムーズだったんですよ。用意するものもそんなにないし、実際に用意したのって紙コップとほうじ茶のティーパックだけで、あとは電源コンセントぐらいなんですよね。
始める時には、ゲストハウスのスタッフさんが受付をしてくださるとのことだったので、私の中でなるべく手間をかけないように凄い考えてたんですけど、いざ始めると色々と負担をかけてしまうなと思うところもあって。
他にも、最初は一時間380円のプランってあったんですよ。でも、入退室の管理やお金の計算が負担になってる部分もあるかなと思って1時間プランを廃止してみたり、決済を簡単にするためにオンライン決済を取り入れたりしました。
あと、集客のためにTwitterを使っているんですけど、SNSでシェアをしてもらいやすい雰囲気を作るために、自分で「#ワークインにイン」っていうハッシュタグで毎日投稿してWork Innの雰囲気を伝えたり、ハッシュタグの文化を浸透させるのが大変だったなって思います。またSNSの活用は、これからも取り組んでいきたい課題でもあります。
− Evernoteに書かれているノマドカフェの企画書をFacebookのグループで拝見したんですが、すごい細かく考えておられることに驚きました。
私が尊敬してる人で、美容室を4年で100店舗展開している元アフィリエイターの北原さんという方がいるんですが、その方に相談させていただいたときには、初めは「ちょっと難しいんじゃないかな」と言われました。
ノマドカフェだとどうしても単価が安いから、ビジネスとして考えたときに利益が出にくいんじゃないかというのは確かに気にはなっていて。
ただ、ゲストハウスの形態になってもう一度相談したら「これなら、リスクもほぼ0だしやってみてもいいんじゃない?」と言ってもらえて。
あとは私がアフィリエイトやってて、利益率が高いビジネスに慣れてたんですけど、ノマドカフェに関してはどうしても自分が「やってみたい」という気持ちがあったので挑戦することにしました。
− ノマドカフェを「始めて良かったな」って思えるのはどんな時ですか?
Work Innに来てくれた人のほとんどが「雰囲気がすごくいい」と言ってくれていて。私自身がどうしても実現したかった「コワーキングでもなくカフェでもない空間」に共感してもらえたことがすごくうれしかったですね。
あとは、FacebookやTwitterなんかのSNSで繋がっていた人たちが、Work innがオープンしてからたくさん来てくれたんですよね。
いろいろとお土産やお祝いをくださって、応援してくれてる気持ちがすごくうれしかったです。
カフェorコワーキング?それぞれに合った環境で作業をする楽しさ
− オープンするにあたってこだわったところを教えて頂けますか?
コワーキングでもなく、カフェでもない「ノマドカフェ」という空間を作ることにすごくこだわりました。海外でよく見かけるような開放感のあるカフェが好きなんですよね。日本はどうしても土地的に狭く、開放感があってノマドができるカフェがないので、なんとか開放感を出せたらいいなと思ってました。
他にも、コワーキングスペースって、1日のみの利用でも毎回名前や住所や連絡先を書かないといけなくて面倒だなと思っていて、なるべく手続きを簡単にしたいなと思いました。
あとコワーキングは、常連さんがいてコミュニティー感があると、一日利用する人にとっては気まずくて行きづらいなと感じることもあって。
− そのスペースの”ヌシ”みたいな感じですか?(笑)
そうですね(笑)Work innでは、なるべくコミュニティー感を出さないように気を付けてますね。また自分も主にならないように、あくまで利用者さんに紛れ込むようにしてます。
− 人によって合う合わないがあるから、いいですね。
− 最後に、Work Innに特に来てほしい人・オススメな人を教えてください!
フリーランスだったり、ノマドワーカーの人が結構来てくれてます。ほかにも、家やカフェでは集中できないけど、コワーキングのハードルが高い人とか、あとはゲストハウスならではで外国人宿泊者さんもスペースにいたりするので、海外が好きな人にもオススメです。
− カフェで長居すると居心地悪かったり、気を使っちゃったりするという人にぴったりですね!インタビューありがとうございました!
編集後記
海外で生活するノマドという働き方に憧れてから5年間、その時の自分の思いを綴ったブログがきっかけでゲストハウスのオーナーさんとつながり、ノマドカフェをオープンされた山本さん。人と人とのつながりを大切にしておられる姿は感銘を受けます。
作業をするスペースとしてだけではなく、Work Innの雰囲気やこだわり、山本さんの「思い」に共感してくれる人にこそ来てほしいという願いからも、アットホームな雰囲気を知ることができました。
ノマドカフェ「Work Inn」公式サイト:https://work-inn.jp/
大阪府出身、2002年8月11日生まれ(18歳)。高校では写真部に所属しているWebライター。中学3年生のとき、父が使っていなかった一眼レフを手に取りカメラに興味を持つ。趣味はサイクリングで、2019年夏にはビワイチ・アワイチ達成!
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