リーヴズ・アイズ・インタビュー:Metal Female Voices Fest 2019 in 大阪 #1
イタリアン・メロディック・フェストに続く第二弾の音楽イベント取材は4月に開催されメタル・フィメール・ヴォイシズ・フェスト・ジャパンです。大阪公演では、ドイツ、オランダ、イタリア、ノルウェーなど欧州から4バンド、日本から2バンド、計6バンドが熱いステージを披露してくれました(↓)。
目次
Metal Female Voices Fest Japan 2019 出演バンド&大阪公演日程
- Leaves’ Eyes / VUUR / Evig Natt / Sailing To Nowhere / Ancient Myth / Rakshasa
- 4/20[土]Umeda amHall
- 主催:Evoken de Valhall Production / www.metalfemalevoicesfest.be
メタル・フィメール・ヴォイシズ・フェストとは
2003年よりベルギーで開催されてきた女性ボーカル系ヘヴィメタルバンドのフェスティバル。略してMFVF。規模はかなり大きく、女性ボーカル系メタルとしては世界最大とも。(実は2014年に私も出演したことがあったり……。)しかし、残念なことに2017年に終了してしまい、私を含め、多くのファンがフェスティバルの再開を待ち望んでいました。そして、今年、ついに再開!それも場所を日本に移しての開催です!初のアジア開催ということもあり、本家ベルギーに比べて規模はかなり小さくなりましたが、今回の開催が今後につながることを、そして規模も大きくなっていくことを期待しています。
6バンド全ては紹介できませんが、まずは第一弾。Leaves’ Eyes のライブレポ&インタビュー(動画)をお楽しみください。今回も、ヘヴィメタルをよく知らない読者のために、バンド紹介から始めますね。
リーヴズ・アイズの紹介
2003年に結成、恐らく最もインターナショナルなヘヴィメタル・バンドの一つで、メンバーの出身地はドイツ、ノルウェイ、フィンランド、北米と実に多国籍。メロディアスで美しい女性ボーカルに、時おり激しい男性ボーカルの唸声が絡む……そのコントラストがユニークです。(「ヘヴィメタルのボーカルはいつもシャウトしてるだけだ」と思い込んで敬遠してる方は、一度是非聞いてみてください。)歌詞は、北欧神話や中世ヴァイキング、大自然をテーマにしたものが多く、その世界観を演出すべく、ピアノやオーケストラ、合唱団とも共演し、そのサウンドは重厚で荘厳、曲によっては民俗音楽的な要素も感じられます。紅一点のボーカリスト、リヴ・クリスティンが2016年に脱退し、その後、フィンランド出身のエリナ・シーララが加入。
……とまぁ、ごちゃごちゃ書くより、実際に音を聴いてもらうのが一番だと思うので、今回もオフィシャルPVを。
まずは今回のライブでも演奏された “Across the Sea” で中世の北欧にタイムスリップして頂きましょう。民俗音楽的要素とメタリックな演奏、しっかりしたクラシック音楽のバックグラウンドを持つエリナ・シーララの歌唱が非常に良いバランスでミックスされています。▼
続いて、こちらも今回のライブで演奏された “Riders on the Wind”▼
最後に前任のリヴ・クリスティンがボーカリストだった時代のPVがこちら▼
リヴ時代とエリナ時代、どちらがも独特の良さがあるので、どちらが好きか、意見が別れると思います。ちなみに、私はエリナ・シーララ派です。
ライブ・レポート
さて、それでは、4月20日、大阪公演のレポートを……。
メンバーがステージに姿を現す前から会場には民族音楽風のイントロが響き、荘厳な雰囲気た漂い始める。やがて、徐々にライトがステージを照らし、ヴァイキング姿のメンバーが1人ずつ現れる。そして、観客の胸の高まりと共に一曲目の “Sign of the Dragonhead” が始まり、その勇壮な世界観に観客は一気に熱気の渦へ巻き込まれる。非常にタイトな演奏はさすが!
“メロディアスで美しい女性ボーカルに、時おり激しい男性ボーカルの唸声が絡むコントラストがユニーク”と紹介しましたが、ステージパフォーマンスでも、そのコントラストが非常に良い独特の味を醸し出す。ステージを左右にエネルギッシュに動き回り、激しく髪の毛を振り乱し、時には剣を振りかざして観客を煽るアレクサンダー・クルルと、落ち着いて優しく安定感ある美声で会場を包み込むエリナ・シーララ。彼女はクラシック音楽のバック・グラウンドを持っているので、ライブでも発声が素晴らしい。女性らしい優しい声ではあるけれど、決して細い声ではなく、ヘヴィメタル・サウンドの音圧に負けない太さ、力強さがある。更にルックスもとても綺麗だからステージ映えするし、本当に良いシンガーだと感じた。(リヴ・クリスティン時代の曲は彼女のキーに合わないのか、時折不安定な部分もあったけれど、彼女が加入して以降に発表された楽曲は安定感が半端じゃなく、本当に素晴らしかった!今後のアルバムのリリース&ライブに更なる期待が湧きました。)
イントロとアンコールも入れると全15曲の見応え十分のライブは、観客と共に合唱し、拳を振り上げ、そして時には会場の全員がジャンプして(特に“Riders on the Wind”は大盛り上がり)……熱い熱気のうちに幕を閉じました。また日本に戻ってきてくれることを楽しみにしています。
セットリスト
- Intro
- Sign of the Dragonhead
- Across the Sea
- Take the Devil in me
- My Destiny
- Swords in Rock
- Jomsborg
- Farewell Proud Men
- Hell to the Heavens
- Fires In the North
- Riders on the Wind
- Edge of Steel
- Beowulf
- Blazing Waters
- Haraldsskvaedi
インタビュー
ライブ前に、エリナ・シーララとアレクサンダー・クルルにお話を伺いました。大阪ローカルメディア“ぼちぼち”読者に向けて、大阪の印象、音楽にはまったきっかけなど、とっても気さくにお話ししてくれました。(画面右下の設定ボタンで、日本語字幕を表示してご覧ください。)
Leaves’ Eyes その他 関連リンク
オフィシャルサイト (英語のみ) / Twitter / Instagram / YouTube チャンネル
アルバム
- サイン・オブ・ザ・ドラゴンヘッド(2018)(日本発売元:ワードレコーズ)
- EP: Fires in the North(2016)(輸入盤)
オフィシャルサイトからの最新ニュース
- 限定300枚のLPを発売中。購入はこちら(英語)。
リーヴズ・アイズの皆さん、大阪で素晴らしいステージを見せてくれて、本当に有難う!!!
Office Shinpuh 代表、英語作詞家、翻訳家(Wikipedia)
’02年に単身で欧州メタルのメッカ、ドイツへ渡り、路上でのビラ配りから現地プロダクションと契約、SAEKO名義でアルバム(CD)2枚世界リリース(欧州、北南米、日本)。’05年に Wacken Open Air にアジア人女性として初出演、DORO など海外有名メタル・アーティスト達と欧州ツアー。海外メディアで多数取り上げられるが、著作権の虚偽登録や契約不履行等の被害を受けて’06年に挫折。
その後、オランダのライデン大学で英語言語と文化学 修士号取得。英詞事務所 Office Shinpuh を立ち上げ、2011年ブータン国王ご結婚祝賀曲の英語作詞。翌年、東日本大震災被災者支援国際チャリティソング英語作詞と歌唱担当。また、米国バークリー音大の講座などで日米の著作権法を学び、2017年にはドイツ人弁護士と共に大陸間交渉で権利を取り戻し、過去の楽曲SA-KU-RAをリメイクして再リリース。現在、歌手活動の再開に向けて奮闘中。
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