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元スポーツ栄養アドバイザーが解説!夏場のマラソン、自転車ロードで必要な水分を体に蓄え、バテない体を維持する方法

更新:2018年08月19日 カテゴリー:ライフハック タグ:, , , ,

近年、夏の暑さは尋常じゃないですよね。35℃を超える日が続き、熱中症の危険も日常と隣り合わせです。みなさん一日にどれぐらいの水を飲んでいますか?水ですよ、コーヒーや紅茶、清涼飲料水にお酒ではなくただの水です。コーヒーや紅茶はカフェインが含まれていますし(カフェインレスもありますが)、清涼飲料水は甘味料などのいらない添加物がいっぱい、お酒は言わずもがな。お茶もカフェインが入っているものは除きます。
これから元スポーツ栄養アドバイザーの視点からみた、みなさんの夏の運動にも使えるテクニックをご紹介します。

一日に必要な1.5L~2Lの水分を体に吸収させる飲み方とは

人の体は約60%が水分でできています。体重の約3分の2にもなります。普通に生活をしているだけで尿や汗、呼吸などで体の中から水分が失われます。喉が渇いてから水を飲むのはもはや手遅れです。喉が乾くということは、その時点で体内の水分が足りなくなっているということです。1回に飲む量の目安は200mlです。

・起床後…200ml
・朝昼晩の食前/食後…200mlずつ
・入浴前/入浴後…200ml
・就寝前…200ml
これで合計2Lです。

水分は水以外にも、食べ物からとることもできます。旬の新鮮な野菜や果物は水分がたっぷり含まれています。サラダなど生で食べることにより酵素がとれて水分もとれるので一石二鳥です。
運動する日は、これにプラスして運動前、運動中、運動後に水分摂取が必要です。

練習前と練習後の体重を測定しよう!体重が2%以上減っていたらアウト

パフォーマンスをあげたいなら絶対に体重を量ることをおススメします。練習前と練習後で体重が2%以上減っていたら、体が脱水している状態です。それではパフォーマンスが発揮できません。

長距離マラソンや自転車ロードなどの場合は、1時間の練習日を作っていただき、練習前と練習後に体重を測定していただくと、1時間でどれぐらい体重が減るかがわかります。体重が2%以上減っているならば、練習前の水分の量を増やしましょう。練習前の水分の量は500ml~2Lです。人それぞれ体重の減り方が違います。自分の体を使ってどの量がちょうどいいのか、実験してつかんでください。

体重を量るときのポイントは、パンツ一丁です。なぜなら汗を吸ったウェアを着たままだと、正確な体重の変化がわからないからです。

もう一つの目安は、おしっこの色です。試合前のおしっこの色が濃いと水分が足りていません。試合が始まる前に200mlほど飲んでおきましょう。薄い色であれば足りています。

水やお茶ではなく、スポーツドリンクがおすすめな理由とは

スポーツドリンクには水だけでは、汗ででてしまう電解質や、エネルギーとなる糖質などが補給できません。そのためスポーツをするときに水やお茶だけを摂取している人は、きちんと水分を摂っているのに頑張れなかったりします。

・水…水(ミネラルウォーター)
・糖質…糖分濃度は3~4%
・電解質…塩分0.1~0.2%
・ビタミン/クエン酸…柑橘類の果物1/4~1/2(量はお好みで)
疲労回復のためビタミンやクエン酸
・マグネシウム…適量
足がつるのを防ぐため

砂糖多すぎ!甘すぎる市販のスポーツドリンクを薄めて飲む時の注意点

市販のスポーツドリンク(ポカリスエットやアクエリアス、ダカラなど)を飲むと、逆に口の中が乾いたりしませんか?私は甘すぎて、スポーツドリンクを飲んだあと、またすぐに飲み物が欲しくなった記憶があります。もう5~6年はスポーツドリンクはそのまま飲んだことがありません。いつも2~3倍に薄めるか、アクエリアスの粉末を水に入れて、好みの濃さで飲んでいます。

スポーツドリンクの理想的な糖分濃度は3~4%なのに、市販のスポーツドリンクは、6%~8%と2倍ほどの糖分が含まれています。
砂糖を摂りすぎると、血糖値が急上昇します。血糖値を抑えるため、インシュリンが大量に分泌されてしまい、低血糖の状態に陥ります。そして低血糖の状態を戻すため、アドレナリンを出します。そうすると、運動能力が低下するだけではなく、イライラして気分にムラが出てしまうことも。

甘すぎるスポーツドリンクはパフォーマンスの維持に逆効果になっている可能性があります。コンビニやスーパーなど手軽に買えるので、もし飲むときは2~3倍に薄めて飲みましょう。ただし、薄めると電解質などほかのものも薄まってしまうので、補う必要があります。

常温がいいと思っていませんか?実は冷たいほど吸収が早くクールダウンに効果的!

皆さんは水温を意識したことはありますか?コンビニやスーパーで買ったすぐは冷えていますが、運動している間にぬるくなっていき、ぬるいまま飲んでいる方も多いと思います。水分補給だけで考えれば何度でもいいと思いがちですが、実際は違います。パフォーマンスに影響します。では何度がいいのか?5℃~15℃が一番です。体への吸収が早く、クールダウンが効果的にでき、体内に溜まった熱を放散させることに適した温度なのです。5℃~15℃は冷蔵庫から取り出してすぐの冷たさです。

日本陸連のスタッフに自分だけ「スペシャルドリンクをギンギンに冷やしてほしい」と依頼。体温を下げるための掛水としても使用し、「気分転換を図りながら走れた」
ー2018年7月26日 日本経済新聞から引用

夏場の長距離マラソン、自転車ロードで参考にしたい!市民ランナー、川内優輝選手のスペシャルドリンクのレシピをご紹介

埼玉県庁職員で市民ランナーの川内選手は、2018年4月のボストンマラソンを優勝するなど、「市民ランナーの星」という異名を持っています。その川内選手がマラソン中に飲んでいるスペシャルドリンクについて、日経新聞に掲載されていました。
それぞれの分量は記載がありませんでしたが(豊嶋養蜂園のホームページに掲載あり)、冬はスタミナ切れを防ぐため、レース中盤以降、はちみつや塩の分量を少しずつ増やしているそうです。

・水 1リットル
・天然塩 1g~2g
・低温非加熱はちみつ 50g~80g
・レモン汁 20g~30g
・オレンジジュース100cc
ー豊嶋養蜂園のスペシャルドリンクの作り方のページより引用

炎天下、長時間の運動時に必要な水分を体に蓄え、バテない体を維持する方法のまとめ

まずは日々の暮らしの中でこまめに水分補給をし1日1.5L~2Lを飲むこと、自分の体重測定することから始めてください。そして自分の身体を知ることが大事です。すべての人に当てはまる最強の方法は、残念ながらありません。自分の身体に合うところを取り入れましょう。無理してこの通りにする必要はありません。
私がジョギングやフットサルをしていたときは、1Lの水にアクエリアス粉末を1/4~1/3袋ほど入れて、塩ひとつまみ、超高濃度マグネシウム5滴ほど入れて飲んでいました。本当はこれにレモン汁等のビタミンC、クエン酸を加えるのがベストですが、入れていないことが多かったです。
ベストよりベターな選択を。100%を目指す必要はなく50%~60%でも大丈夫です。自分の生活に取り入れやすく、継続してできるところからやってみてください。

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