コスチュームジュエリーの基礎知識とお手入れ方法
コスチュームジュエリーってご存知ですか?
本物の宝石や金、銀、プラチナなど貴金属を使わずに、ガラスやプラスチックなどで作られたイミテーションのジュエリーのことをいいます。
一説では、舞台や映画で女優さんたちが衣装にあわせて身に着けた小道具のフェイクのジュエリーが起源ともいわれています。
「コスチュームジュエリーは、偽物のジュエリーだから安っぽい」
そんなことはありません!
ジュエリーデザイナーの自由な発想で作られていて、本物のダイヤモンドなどを使ったファインジュエリーとは違う大胆なデザインは、古今東西、女性から高い支持を得ています。
そんなコスチュームジュエリーの基礎知識から、お手入れ方法を紹介します。
コスチュームジュエリーとは
高価な天然の宝石や金、銀、プラチナなど貴金属を使わずに、ガラスやプラスチックなど非貴金属で作られたイミテーションのジュエリーのことを言います。
ダイヤモンドやルビーなど本物の宝石を使ったファインジュエリーは、宝石自体の価値(大きさ、輝きなど)がすべてですが、コスチュームジュエリーはデザイン性の高さで価値が決まります。
大胆で自由な発想でデザインされたコスチュームジュエリーは、本物のジュエリーを身に着けることができるセレブ達にも受け入れられています。
コスチュームジュエリーは、大ぶりなデザインや個性的なデザインのものが多いので、シンプルなワンピースやブラウスに合わせると、ぐっとおしゃれ感を演出してくれます。
また結婚式や披露宴のドレスで身に着けるジュエリーとしても人気があります。
コスチュームジュエリーとファインジュエリーの違い
ファインジュエリーとは、天然石や金・銀・プラチナなどで作られた本物のジュエリーです。
宝石は大きさやカットの仕方などで価値が大きく左右されるので、おのずとデザインにもしばりが出てきてしまいます。
いっぽう、コスチュームジュエリーは高価な天然石などは使わずガラスなどを加工するので、デザイナーの自由な発想を生かした大ぶりで大胆なジュエリーを作ることができます。
コスチュームジュエリーの歴史
コスチュームジュエリーが誕生したのは、第一次世界大戦後の1920年頃と言われています。
これをパリで最初に流行らせたのは、ココ・シャネルで、シャネルはジュエリーの存在を「財産」から、「おしゃれや美しさのために身に着けるもの」に変え、何連にも重ねた模造パールのネックレスや、非貴金属で作られたデザイン性の高い模造宝石、コスチュームジュエリーを次々に自身のデザインする洋服と組み合わせました。
この時代のヨーロッパは、アールヌーボーやアールデコといわれる、花や植物など自然界からヒントを得たデザインや、自由曲線を組み合わせた装飾、幾何学模様に鮮やかな原色の色使いを組み合わせるなど、新しいデザインスタイルがどんどん生まれました。
産業も発展し、新素材としてガラスや鉄を用いた工芸品も次々に出てきました。
そんな背景があり、ジュエリーデザイナーが比較的入手しやすい素材を使って、自由な発想で作ることができるコスチュームジュエリーが誕生したのです。
しかし1930年代以降、ヨーロッパの情勢が不安定になり、ジュエリー職人も多くはアメリカに亡命しました。
ヨーロッパでは、貴族や富裕層には軽視されていたコスチュームジュエリーですが、アメリカに渡るとハリウッド女優や大統領夫人が大胆で個性的なデザインのコスチュームジュエリーの魅力に気づき、身に着けたことで、一般女性にも一気に広がっていきました。
その後、新素材がどんどん生まれ、コスチュームジュエリーの可能性は広がっていきましたが、同時に大量生産された安っぽいものも多く出回るようになってしまいます。
1970年代、保守的なデザインのプレタポルテが再び脚光をあびたことで、本来のオリジナル性の高いコスチュームジュエリーの人気が復活しました。
コスチュームジュエリーは現在も製造・販売されていますが、1930年~1960年代の職人たちが手仕事で作ったヴィンテージジュエリーは大変人気があります。
コスチュームジュエリーの簡単なお手入れ方法と保管方法
身に着けたらそのまま放置しない!
汗や皮脂がついたまま、アクセサリートレーなどに長時間おいておくのは良くありません。
真鍮の金属部分に緑青(ろくしょう)とよばれる青い錆がついてしまいます。
身に着けたあとは、硬くしぼった柔らかい布、またはめがね拭きなどで、汗や汚れを拭き取るようにしましょう。
コスチュームジュエリーは水洗いNG!
コスチュームジュエリーにほどこされているラインストーンは、水溶性接着剤でつけられていることが多いので、水洗いは厳禁です。
硬くしぼった布や綿棒で汚れやほこりを落とすようにしましょう。
使わなくなった柔らかめの歯ブラシで軽くブラッシングするのもおすすめです。
メタル素材のみのジュエリーなら、水洗いしながら軽く歯ブラシでブラッシングして汚れを落とせます。
洗い終わったら、柔らかい布などでしっかり水分をふきとるようにします。
水が残っていると緑青の原因になります。
直射日光と湿気を避けて保管する
直射日光はラインストーンの色あせの原因、湿気は緑青発生の原因になります。
ジュエリーどうしを重ねるように保管すると、傷がつきやすくなります。
一つずつ仕切れるケースや、小袋に入れて保管しましょう。
(ジッパー付きのビニールの小袋に入れて保管する場合、湿気がこもらないように、小さな穴をあけておきましょう)
いかがでしたか。
本物のジュエリーより、少し気軽に身に着けられるコスチュームジュエリーを、パーティーシーンやセレモニーにどんどん活用してみてくださいね!
大阪市天王寺区でフラワーアレンジメント教室をやりながら、ぼちぼちではライターをやってます。
忙しすぎる毎日を過ごしている大人の皆さんがついつい読みたくなる記事作りを目指しています。
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