【大阪市内観光】街歩き(3)長堀通り界隈
長堀通りは、大阪市内の心斎橋筋・御堂筋を横切る、東西にはしっている通りです。
この界隈には時代の流れを感じる建物がいくつかあります。
そして長堀通りは、大阪市が景観のキレイな街づくりとして力を入れる通りでもあります。
今回は大阪メトロ長堀橋駅周辺~西長堀駅周辺の約2.5キロをウロウロしました。
ブランドもんのウインドーショッピングがてら、大阪市内観光してみませんか。
目次
長堀通り界隈お散歩スポットを地図でチェック
住友銅吹所跡に建つ日本最古のビリヤード場
住友銅吹所跡は、大阪メトロ長堀橋駅より少し東、長堀通りを1本南に入った場所にあります。
銅吹所とは、江戸時代に全国の銅山から集めてきた銅の原料となる粗銅を製銅にする場所のことで、大阪市内は川を利用して多くの粗銅が集まってきていたようです。
銅吹所が閉鎖されてから、この場所に建てられたのがビリヤード場で、独立した建物のビリヤード場としては日本最古のものだそう。
交通量の多い長堀通りから脇道に入っただけなのに、静かな空間です。
大坂住友銅吹所跡
大阪市中央区島之内1‐6‐7
原田産業株式会社大阪本社ビル
大阪メトロ長堀橋駅近く、長堀通りから北に入った場所にある、昭和初期(1928年)に建てられた2階建てのこじんまりしたビル。
この時代の洋風建築は左右対称のデザインが主流だったらしく、その中では異色の存在。
現代の私たちがみると、コンパクトながら格式のある、細かいとこまでいい感じの建物です。
原田産業株式会社のホームページにあるギャラリーの写真がとても素敵です。
http://www.haradacorp.co.jp/gal/gallery.html
原田産業株式会社大阪本社ビル
大阪市中央区南船場2‐10‐14
大阪農林会館
大阪農林会館は、原田産業株式会社本社別館のすぐ近くにあります。
1930年に三菱商事大阪支店として建てられ、その後日本農林省の事務所となり、現在はいくつかのテナントが入って営業を続けています。
原田産業本社ビルとあわせて、南船場の昔の姿を今に伝えています。
こじんまりしたホールも温かい色の照明がいい感じ。
大阪農林会館のホームページにあるギャラリーも見ごたえあります。
https://www.osaka-norin.com/about/gallery.html
大阪農林会館
大阪市中央区南船場3‐2‐6
女神像やブロンズ像、歩きながら彫刻美術もチェック
第2次世界大戦前後、大阪の中心地の建物には、装飾として彫刻がほどこされたものが多かったようです。
写真の女神像は、長堀通りと三休橋筋の交差点にそびえたっています。
昭和30年代の作品で、女神の手にとまっているのは平和の象徴鳩。
まだまだ戦後といった空気がただよっている中で制作されたようです。
女神像のすぐ近くに、これまた空を見上げる銅像。御堂筋ほどではありませんが、長堀通りにもいくつか彫刻品がたたずんでいます。
季節で様々な表情を見せる街路樹のナンキンハゼ
心斎橋周辺の長堀通りの街路樹はナンキンハゼという丸い葉っぱの木です。
ハート形の緑の葉っぱが揺れる季節もステキですが、赤く色づいたナンキンハゼは絶品です。
(散歩時はまだ紅葉していませんでした)
散歩のタイミングとしては、秋深まる11月後半がかなりおススメです。
オーガニックビル
長堀通りを御堂筋を越えてさらに西へ。
阪神高速の高架近くのエリアは、セレクトショップやおしゃれなカフェが点在しています。
その中にあるのが、オーガニックビル。
「何これーー⁈」と思わず見上げてしまう、迫力のあるビルです。
オーガニックビルは、バブル前に計画・設計され、バブルがはじけた後に完成しました。
外壁の植木鉢の数は132個!
「昔は植物も元気やった・・・」ではなく、25年の月日を経ても青々としていて、手入れが行き届いていました。
1993年に建てられたこのビルのオーナーはなんと老舗昆布屋さんの小倉屋山本さん。(なんかカッコいいですよね!)
エレベーターホールもかなりファンキー。(この空間に突然一人入ると、ビビります)
見学用建物ではないので、そっとちょろっと拝見させてもらいましょう。
オーガニックビル
大阪市中央区南船場4‐7‐21
京阪神西心斎橋ビル
長堀通りも、南船場エリアを抜けると人通りも少なく、落ち着いて歩けます。
そんな場所で歴史ある建物ではありませんが、「なんやこれ?」と異彩を放つ気になるビル。
調べてみると、データセンター専用ビルで、高い耐震性と防災システム、セキュリティも万全のビルでした。
京阪神西心斎橋ビル
大阪市西区新町1丁目26‐1
長堀通りは外車見物もたくさんできる
長堀通りには、ポルシェ、マセラッティ、ボルボなどなど外車のディーラーが多く立ち並んでいます。
これはこれで、美しい車のラインをガラス越しに眺めるのも楽しいもんです(苦笑)
西長堀アパート
長堀橋を御堂筋をぬけて西へ西へ。
大阪メトロ千日前線西長堀駅近く、鰹座橋交差点を入ったところに昭和30年代に建てられた西長堀アパートがあります。
「この窓はなに⁈」と思わず口に出たほど。
この細長い窓がある壁面は共用廊下側で、建設当初は長堀川の水面に垂直のラインがうつり、かっこよかったようです。
西長堀アパートが出来る前は、集合住宅は7階建てが主流で、11階建てのこちらは、実験的に今までにない高さで建てられたそうです。
当時、最先端だったこのアパートには作家の司馬遼太郎さん、女優の森光子さん、南海ホークス時代の野村克也さんなど多くの著名人が住んでいたとか。
西長堀アパートは耐震性の問題で、現在は新規入居者は受け付けていませんが、改修工事がおわれば、リノベーションして住みたい若い人たちも多そうです。
西長堀アパートの所在地説明に、しれっと鰹座橋交差点近くと書きましたが、変な名前!!
大阪には八百八橋と言われるほどたくさんの橋があった名残の名前で、この鰹座橋もその一つ。
昔、この橋の南に土佐高知藩の蔵屋敷があり、鰹節をはじめ、半紙や和紙、砂糖が長堀川を利用して集まってきていたようです。
「座」というのは、昔の「商工組合」といった意味合いで、「鰹座橋」と名付けられたとか。
ちなみに、一つ東側の交差点は白髪橋・・・橋の名前を追っかけていっても、おもしろそうですよね。
西長堀アパート
大阪市西区北堀江4‐2‐20
いかがでしたか?
人ごみにまみれる大阪市内観光より、いつもうろつかない場所を散歩する、いい気分転換になります。
さて、週末はどのへんをブラブラ歩きにいきますか?
大阪市天王寺区でフラワーアレンジメント教室をやりながら、ぼちぼちではライターをやってます。
忙しすぎる毎日を過ごしている大人の皆さんがついつい読みたくなる記事作りを目指しています。
コメントを残す