【大阪市内観光】街歩き(2) 近代建築の宝庫!堺筋
散歩が気持ちいい季節になりました。
人気の紅葉スポットに足を運ぶのもいいですが、知ってるようで知らない大阪市内をぶらぶら散歩してみるのもおすすめです。
今回は紹介するのは、大阪メトロ堺筋線北浜駅~長堀橋駅界隈。
このエリアはオフィス街ですが、タワーマンションの足元に重要文化財の商家があったり、大正建築のレトロなビルにスイーツショップが入ってたり、「この建物ステキー!」「ここもステキ―!」と見上げながら歩いてしまう建築物が、現役の建物として街に溶け込んでいます。
大阪市内観光気分で堺筋を歩いてみませんか。
目次
堺筋お散歩スポットを地図でチェック
北浜レトロ(北浜レトロビルヂング)
土佐堀通り沿いにある2階建ての紅茶専門店。
カチっとした英国スタイルの建物は明治時代後半に企業の商館として建てられたそうです。
目印はティーポットの看板と、ユニオンジャック。
連日開店時間の11時前には行列ができるので、お茶をしたい場合は気合を入れて行ってみてくださいね。
北浜レトロ
大阪市中央区北浜1‐1‐26
【営業時間】(月)~(木)11:00~21:00、(金)11:00~21:30、土日祝 11:00~19:00
EMBANKMENT COFFEE エンバンクメントコーヒー
こちらも土佐堀通り沿いにあり、近代和風建築の建物をいい感じに改装したカフェ。
テイクアウトもできますが、土佐堀川の水面を見ながら、ゆっくりコーヒーを飲みたい空間です。
EMBANKMENT COFFEE
大阪市中央区北浜1‐1‐23
【営業時間】平日11:00~19:00、土日祝 8:00~18:00
大阪証券取引所
北浜駅すぐ、土佐堀通りと堺筋の交差点南東にどーんと建っているのが、大阪証券取引所ビル。
銅像はNHKの朝ドラ「あさがきた」で広く知られるようになった五代友厚さん。大阪の街を見守ってくれています。
ちなみに、五代像はマイドームおおさか横にもあります。
現在は後ろにそびえる24階建てのビルが証券取引所なのですが、昭和初期(1935年)に建てられた証券取引所正面部分は残されていて、重厚感をもたらしています。
ゴテゴテしてないけど、窓枠もモダンでカッコいい。中に入ってみると、大理石の壁やスッキリしたステンドグラスの窓もステキ。
正面入り口が曲線で楕円形なのは、土佐堀通りと堺筋が直角に交わっていないので、それを調整するためだそうです。
おかげでこの建物が、商売の街の顔になっていますよね。
エントランスホールに入ると、新たに建てられた24階建てのビルとうまく融合されています。
大阪証券取引所
大阪市中央区北浜1‐8‐16
五感 北浜本館(新井ビル)
現在、五感北浜本館である新井ビルは、報徳銀行大阪支店として大正11年(1922年)に建てられました。
元銀行らしい重みのある建築デザインと雰囲気が、五感のスイーツの品をあげてる感じがします(笑)
五感北浜本館
大阪市中央区今橋2‐1‐1
【営業時間】(月)~(土)9:30~20:00、(日)9:30~19:00
旧小西家住宅
堺筋はレトロな洋館だけではありません。
薬問屋が集まっていた道修町には、重要文化財にも指定されている和風建築の町屋も残っています。
同じように堺筋に面している、近くの超高層タワーマンションとの高さのギャップといったら・・・
高さがそろっている(最近くずれつつありますが・・・)御堂筋とは、このあたりが違いますよね。
旧小西家住宅
大阪市中央区道修町1‐6‐9
三井住友銀行 大阪中央支店
昭和初期(1936年)に三井銀行大阪支店として建てられた、今も現役の銀行ビル。
3階建てのちっちゃいビルとは思えない、迫力のある建物です。
三井住友銀行 大阪中央支店
大阪市中央区高麗橋1‐8‐13
伏見ビル
伏見町(ふしみまち)にある伏見ビル。このあたりは町名の由来が気になる名前ばかり。
伏見町について調べてみると、大坂夏の陣でボロボロになった町を復興させるために京都伏見の町人が招かれ住んだことが由来だそう。
そんな町名と同じ名前の伏見ビルは、今もギャラリーや旅行会社が入っています。
1923年に建てられた当時は、ホテルだったそう。
ビルの入り口をのぞいてみると、手入れが行き届いていて、キレイな生花も飾られていて、静かで落ち着いた雰囲気に心が和みました。
伏見ビル
大阪市中央区伏見町2‐2‐3
青山ビル
伏見ビルと隣接する青山ビルは、壁を蔦で覆われたビル。10月末の壁面は緑生い茂る・・・ではありませんでした。
しかし、この蔦は甲子園から株分けされたものらしく、現在の蔦は二代目とか。(そーゆーの聞くと、見る目変わりますよね)
1921年に建てられたときは、個人の邸宅だったそうで、現在は飲食店が数件入っています。
ランチタイムにはビジネスマンの出入りも多く、100年近く経っても現役バリバリです。
青山ビル
大阪市中央区伏見町2‐2‐6
武田道修町ビル
これまた珍しい名前の道修町(どしょうまち)。由来を調べてみると、道修寺という寺院が近くにあった説、薬学者北山道修がルーツ説と諸説あるようです。
いずれにしても江戸時代から薬問屋が立ち並び、現代も国際的企業に発展している製薬会社のいくつかが本社をこのエリアにおいています。
武田道修町ビルは、1928年に武田長兵衛商店(現武田薬品工業)の本店ビルとして建てられました。
ゴテゴテしてないスッキリとしたデザインが、薬を扱う会社のイメージに合っています。
武田道修町ビル
大阪市中央区道修町2‐3‐6
生駒ビルヂング
堺筋に面している時計塔が目印のビル、生駒ビルヂングは1930年に建てられました。
直線敵で幾何学模様のアールデコスタイルに、鷹の装飾などにぎやかですが、チャラくない、どっしりとした重厚感のあるビルです。
生駒ビルヂング
大阪市中央区平野町2‐2‐12
船場ビルディング
今回の散歩で、一番感動したのが船場ビルディング。
こんな場所に、こんな空間が・・・・!と驚かせてくれます。
1925年に建てられた当時は、事務所と住宅として使われていたそうですが、現在はデザイン事務所やクリエイターのアトリエとなっていて、全室満室とか。
ものづくりに欠かせないリフレッシュできる空間が存在している建物です。
船場ビルディング
大阪市中央区淡路町2‐5‐8
堺筋倶楽部
長堀通りとの交差点近くにある、堺筋倶楽部は1931年に川崎貯蓄銀行大阪支店として建てられました。
小ぶりな建物ですが、重厚感たっぷり。
現在はイタリアンレストランとフレンチレストランが営業しています。
これだけたくさん堺筋に重厚なビルが建てられたのは、大正時代から昭和前半まで、大小の銀行が立ち並んでいたからだそうです。
それにともない、ホテルやお金持ちの邸宅も脇道にはあったわけです。
紹介した現役の建物として残っているものもあれば、柱だけが保存されているものもあります。
こちらの柱は、旧第一勧業銀行高麗橋支店の正面玄関にあったもの。
柱だけでも、当時の重厚な建物が想像できます。
堺筋倶楽部
大阪市中央区平野町2‐2‐12
私が建物見物しようと思ったキッカケの本
私が大阪市内にまだまだ残る近代建築を見ながら散歩したくなったのは、『生きた建築 大阪』という本を見つけたことがきっかけでした。なんとなく古い建物を見て歩くより、ちょっと知識があったほうが楽しいかな~と思ったからです。
そして実際に歩いてみると、オリエンテーリング気分で見つけたときのうれしさやら、時間の経過と現役バリバリの存在感を感じられたり、思ってた以上に楽しい時間となりました。
北浜駅から長堀橋駅までは直線距離約2キロですが、建物を見上げながら、脇道入りながら、途中でお茶を飲んだりして、半日たっぷり楽しめる散歩コースです。
100年ほど昔から現在まで、大阪の街に存在している重厚感のある建物達をぜひ見てみてください。なんだか元気がもらえますよ!
大阪市天王寺区でフラワーアレンジメント教室をやりながら、ぼちぼちではライターをやってます。
忙しすぎる毎日を過ごしている大人の皆さんがついつい読みたくなる記事作りを目指しています。
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