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ぼちぼち

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まるでタイムマシン。古き良き時代を体感できる「南海高野線・汐見橋支線」乗車レポート

更新:2019年05月04日 カテゴリー:お出かけスポット, 社会見学 タグ:, , , ,

いつも「ぼちぼち」をご覧くださいまして、ありがとうございます。

元号が「令和」に変わりました。平成の30年間で世の中には色んな変化がありました。大阪の街並みも新しい建設工事、大きなリニューアルなどで目まぐるしく変わっていきます。「ぼちぼち」でも街並みの変化をお伝えしている記事はいくつもありますが、今回は昔から変わらない大阪の風景をお伝えします。平成を飛び越して、古き良き日本を味わえる昭和時代にタイムスリップ。ご興味がありましたら、お付き合いください。

南海高野線・汐見橋支線をご存知ですか?

「南海高野線・汐見橋支線」。大阪市内を走っている路線ですが、乗った方はもちろん、ご存知ない方も多いかもしれません。

でもこの汐見橋線は魅力がいっぱいのローカル路線です。汐見橋を出発して、岸里玉出駅までの5キロ弱。2両編成のワンマン列車に揺られる時間は特別なもので、ここが大阪市内かと疑うほど、のどかな車窓です。

南海22000系電車

歴史の生き証人とも言える存在

汐見橋線が開通したのは、今から遡って100年以上前の明治33年(1900年)。翌年には、汐見橋と堺東間で営業運転を開始。汐見橋駅は、大正14年3月に高野線と南海本線の連絡線ができるまで、高野山方面(高野下まで)への直通運転はすべて同駅を発着していたそうです。いわゆるターミナル駅だったわけですね。
その後は、大阪市内の交通事情の変化によって、汐見橋線は、汐見橋と岸里玉出駅間の折り返し運転となり、いわゆる「支線」扱いとなります。
参考: 南海電鉄ホームページ・「汐見橋駅」

10年前の2009年に阪神なんば線の開通がありましたが、汐見橋線は大きく姿を変えることなく、今日に至っています。
この路線が廃止されずに今の時代に残っているのは奇跡かもしれません。大きな理由はこれから新規着工予定の「なにわ筋線」にありました。

なにわ筋線は、北梅田 – 中之島 – JR難波(南海新難波駅) – 新今宮と大阪市内を南北に走る路線で、2031年の開業が予定されています。大阪の北部地域から関西空港への利便性向上が期待され、大阪府・大阪市・西日本旅客鉄道(JR西日本)・南海電気鉄道(南海)・阪急電鉄(阪急)の5者がこの一大プロジェクトに関わっています。
参考: wikipedia「なにわ筋線」

しかし、この「なにわ筋線」、計画段階では「南海高野線・汐見橋線」に接続することも検討されていたそうです。計画が実現しなかった理由はやはり採算性。3000億円以上とも言われる「なにわ筋線」建設工事で、難波駅経由とした方が早期に黒字化が見込めるとのことです。汐見橋線だけは歴史の流れが止まったかのようです。

駅舎は歴史博物館、走る列車はタイムマシン。

起点となる「汐見橋駅」に行ってみました。阪神なんば線、大阪メトロ・千日前線の「桜川」駅と接続しています。現代のデザインの桜川駅と昭和31年完成の汐見橋駅の対比。

駅舎に入ると、歴史を感じます。自動発券機も自動改札機もなかった時代は切符売り場の窓口にも改札にも駅員さんがいたんでしょうね。

電車は、2両編成でワンマン運転。ワンマン運転とは車掌さんが乗務せず、運転士の方がお一人で電車の運行とドアの開け閉めを行います。

芦原橋駅付近で大阪環状線と立体交差

汐見橋駅を出発すると、次の駅である「芦原橋駅」に到着する前に、大阪環状線と阪神高速と立体交差します。

汐見橋線の頭上を交差して走る大阪環状線の323系
汐見橋方面へ向かう、南海22000系電車

中華そば ふじい

芦原橋駅すぐの場所には昭和の味中華そば「中華そば ふじい」さんの本店もあります。ランチタイムは行列のできる人気店です。辛めのしょうゆ味、背脂で入っていて、昔ながらといった感じでした。

詳しくはこちら。

貨物輸送でかつて栄えた木津川駅

木津川駅で途中下車します。この汐見橋線の西側は大阪湾があり、今でも多くの工場がある地域です。

駅周辺には工場が立ち並んでしました。
ホームは2路線ありますが、電車がすれ違うことはありません。

この木津川駅、かつては貨物駅として活況だった様子が切り取られた貨物線路が物語っています。

敷地外から撮影

駅の真横に公園(北津守東公園)がありました。散りゆく桜と汐見橋線を同時に撮影できました。

西天下茶屋駅で再度途中下車。

駅舎の横に電話ボックスと沈む夕日。

駅周辺の商店街を歩きます。精肉屋さんでホルモンを売っているのを発見したので、食べてみることにしました。100gで150円なり。

あらかじめ焼いていますが、注文を受けてからソースで仕上げてくれます。

すぐ踏切があるので、ここでは迷惑になると、ベンチの下に移動。そんなに辛くなく、美味しかったです。

老舗のたこ焼きもある岸里玉出周辺

会津屋 本店

岸里玉出駅周辺には、たこ焼きの老舗、会津屋さんの本店もあります。ソースを付けない「たこ焼き」は、ビール片手につまめるものをというお店のこだわりだそうです。

会津屋さんの公式サイト: http://www.aiduya.com/

ぼちぼちと支線を旅してみます。

大阪のみならず、関西にも魅力ある支線やローカル線はまだまだあります。乗ってみたら体験記にまとめてみたいと思います。

最後までお付き合いくださいましてありがとうございました。

参考文献・資料など

コメント

  1. あさかわ より:

    いつも「ぼちぼち」をご覧くださいまして、ありがとうございます。芦原橋付近の大阪環状線との立体交差について追記しました。よろしければご覧ください。

  2. 松久重文 より:

    今から28年ほど昔、この汐見橋支線で岸里玉出から汐見橋まで通勤しておりました。
    当時、2両編成は変わりありませんが、冷房のない車両でした。
    1両あたり2台の扇風機が天井でフル回転しており、窓は全て全開が夏の風物詩でしたね。

    岸里玉出駅を出て、次の西天下茶屋駅でほとんどの通勤サラリーマンが下車、その次の津守駅で西成高校生が全員下車、そこから貸し切り状態で汐見橋駅まで行くのが毎朝の日常でした。

    現在は撤去されていますが、その当時は汐見橋駅の改札口の上に手書きの大阪界隈の案内地図が貼ってあり、なかなか壮観でしたよ。

    • あさかわ より:

      記事をご覧いただき、ありがとうございます。また貴重な汐見橋線の歴史に関する情報いただき感謝です。手書き案内図をもう一度見たいという方は多いでしょうね。

  3. ほにゃららマジック より:

    せっかく途中下車するのなら、すぐそばの木津川沿いに残る大阪市営の渡船にも乗ってみるべきでしょう。運が良ければ、月に数回の木津川水門の試験動作も見ることができます。南海線でもっとも幅広の踏切もこの路線。

  4. オマーン より:

    岸里玉出駅は、岸里駅と玉出駅を平成の頭くらいにむりやり繋げて一つの駅にした。
    16編成の新幹線でも停まれるくらいの長いホームです。こんなことした南海電鉄が凄い。
    京阪で言えば、土居駅と滝井駅を一つの駅にするようなもの。

    • あさかわ より:

      ご覧くださりありがとうございます。貴重な情報提供ありがとうございます。確認しましたら駅が統合されたのが、1993年(平成5年)なので、すでに25年以上前になりますね。

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